楽しけり

新規が伊野尾沼で右往左往しています

オタクが著作権法を考えてみた。

今日は木曜日なので、モチモチ餅尾さんについてニヤニヤしながらせっせと文字を書きつらねていた訳です。だがしかし、それより先に書きたいことが出来てしまったので先にそちらを。

先輩ブログに記事があったので、すでに読まれた方も多いと思いますが、あらゆる新聞社、ネットニュース、LINEニュースなどでも取り上げられましたよね。


週刊ジャンプ ネタバレサイト運営者 著作権法違反で5人逮捕」


「ワンピース」「東京喰種」などの画像を発売日前にサイトにアップすることによって、サイトのアクセス数をあげ多額の広告収入を得ていた、というのが事実。

不特定多数が閲覧出来る状態にして、出版社の出版権と作者の著作権を侵害したことが罪状。


Twitter使っているみなさん…JUMP君たちの早売り画像をなぜあげちゃいけないかって、ネタバレしてがっかりする人が可哀想だから、なんて思っていないでしょうか。いやいや、がっかりするとか、しないとか、そんなのはどーでもいいんだ。犯罪かどうか、ってことです。なら、早売りじゃなきゃ犯罪じゃないのだろうか。いや、早売りだろうがなかろうか犯罪ではある、残念なことに。

では、なぜ今回の逮捕で「早売り」がポイントの一つになっているかというと、違法な画像に対するアクセス数を増やす要因になっているからですね。早売りでなければいいという話ではないのです。

でも、ここで一つ。著作権法というのは親告罪なのです。刑事責任を追求するかどうかは、被害者に委ねられる。つまり、出版社か作者が訴えでなければ刑事責任を問われることもない。では、出版社が実力行使に出るのはどんな時でしょうか。おそらく、この人物が「商売の邪魔をしている」と考えた時ではないか。または、これほど横行する事態について、見せしめとして適当である、と判断された場合ではないか。

つまり、あげられた画像が出版社がこれからもしくは今現在販売している状態の雑誌のものか否か、ということは線引きの一つになりそうです。つまり、書店に並んでいるもの、これから並ぶものはアウト。そして、もしかしたら、バックナンバー取り寄せ可として掲載されている号もアウトかもしれない。反対に、もはや購入出来ない状態のものについては、そこまで目くじら立てるとは思えません。

じゃあ、出版社に目をつけられなければいいんじゃないか?とお思いでしょうか。さて、怖いのは、出版社だけなのでしょうか。

これから就職を考えている方。あなたのSNS、就職試験先にバレていない保証ありますか。ジャニオタと言えば非常に能力の高い特定班がいるというのは、非オタであった時から聞き及んでいました。ジャニオタこえぇーと思っていた昔の自分よ、おめでとう、今や仲間だよ♡ いや、入ってみたらこの沼、こわいことなんて一切ないし、どちらかいうと「人情」とか「優しさ」に触れてばかりなんですけども。そして、これほど人口の多いジャニオタなんですけども、就職先の人事にいない保証ありますでしょうか。どこにでもジャニオタはいる、多分。ふふふ。まあ、今ジャニオタに限って話を進めてしまいましたけど、やたら特定能力に優れた人なんて幾らでもいて、だからTwitterがバカッターなどと呼ばれて、うかつな画像を上げた人がみるみるうちにあらゆる個人情報が特定されて炎上する、なんてこともある訳で。


そして、もし例えばですが、ドル誌の画像をTwitterに上げたり、またはリツイートしたり上げているアカウントをいいね!していることが就職先にバレた時に何がまずいかというと、この人を入社させて大丈夫だろうか?と思われることです。うっかり、我が社の信用や機密に関わるようなことをSNSに上げたりしないだろうか。罪の意識なく、ダメだということを緩くやらかしてしまわないだろうか。

以前、派遣社員として来た子が友達に職場の写真送ろーっなんて言って社内の写真を撮って問題になったことがありました。すぐに削除してもらいましたが、一見ただの雑然とした事務所でも機密事項はあって、そんな気軽に写真撮って友達に送られてはダメなんです。ましてや、SNSに上げられたら、取り返しがつかない。いや、もちろんこちらもちゃんとしておくべきなんですけども。離席時には書類は伏せて置くべきだし、パソコンの画面はロックすべき。社外秘を含むものは施錠出来るキャビネットに即しまうこと。ですよねー。内部監査に引っかからないように監査時は頑張るけど、あとは緩みぎみなの良くないねー。あ、いえいえ、ちゃんとやってますよ!でも、写真削除の際に少しゴネた派遣の子、そういえばいなくなってしまったなぁ…。

話逸れました。「著作権ないがしろにしてます!気軽にTwitterにアップしてます!」って分かったら、入れなくなる会社は多いだろうという話です。罪に問われないとしても、こういうリスクもあるのです。

じゃあ世の中に上がっているあらゆる画像全部ダメかというと、そこまで堅苦しくしなくても、いいのではと思わなくもありません。雑誌で言えば、出版社の商売の邪魔をしているかどうか。あとは、それをSNSに上げた時に、もし誰かに身元が分かった際に自分にリスクはないかどうか。この2つだけでもちょっと考えてみて、と思います。緩いかな?個人的な意見ですよ。

ちなみに、ちょっと前まで「オリ☆スタ」という雑誌があったそうですね。このオタクが雑誌の爆買いを始める直前に休刊になっていてお目にかかることがなかったのですが、後から「オリ☆スタ」の記事は丁寧で好きだったのに、などと惜しむ声を見かけたりしました。雑誌って休刊したり廃刊したりしてしまうことがあるのですが、早売り画像などといってネットに上げるのはその後押しをしてしまってます。上げる画像も無くなってしまうよ、ほんと。

最後に、先月末から気になっていたことを一つ。8/28に文化庁から「私的録音に関する実態調査」という官報公示が出ました。文化庁の入札と言えば、屏風とか壺などの美術品、文化財などが多いので少し目を引いたのです。いったい何を調べるのだろうか。もしや、著作権を侵害する私的録音についてだろうか。というのも、著作権法文化庁の管轄なんですよ。入札説明書を入手している訳ではないので、内容は分からないのですが、「官(かん)が動き出した。」そう思って小さく震えたオタクです。


ダメだってことには手を出さないほうがいいんです、多分。


雑誌画像の出回り方が一際多いと言われるJUMP担界隈。今日のニュースで騒ついているかと思いきや、あまりに何事もなかったみたいになっていて。人ごとじゃないよー大丈夫かなーと言いたくて、モチモチ餅尾さんを後回しにしてまで書いてしまいました。


(追記)

著作権侵害が告訴なしに刑事責任を問われない(親告罪だから)といっても、告訴なくとも損害賠償などの民事責任に問われる可能性はあります。誤解を招く記載だったかと思い、追記させていただきました。