楽しけり

新規が伊野尾沼で右往左往しています

モデル無き時代と「ウチの夫〜」。

さて、夏ドラマが全部最終回を迎えてしまい、さあ秋ドラマ何を見る?って呆然としているオタクなんですけども。多分、元々「ドラマを見る」ってことが生活に組み込まれていないからなんでしょうなぁ。昨年、「そし誰」でドラマを死ぬほど心待ちにする生活を送り(1話分で、記事を2つ上げたりしていましたよ…)、あの夏を皮切りに、秋「カインとアベル」→春「母になる」「ボク、運命の人です」→夏「孤食ロボット」「ウチの夫は仕事が出来ない」「コードブルー」と季節が変わるごとに1クール間に見るドラマ数が増える生活。

でも、お気付きになりましたでしょうか。冬(1〜3月)は何にも見ていないということを。そう、この期間はJUMP のドラマ出演がなかったのですよ。そして、あの大ヒットドラマ「逃げ恥」を見ず「カインとアベル」だけを見ていた秋。そう、完全にJUMPきっかけでドラマ見ています。「ボク運」だけ、JUMP の出演がありませんが、これはいのちゃんの「メレンゲ」に亀梨くんが出演していた時の、亀梨くんの優しく柔らかい表情に惹かれて、見ようかな、となったので、伊野尾さんきっかけと言えなくもない。番宣て、本当に宣伝になるのか?と思わなくもないのですが、これは実際に番宣になったケースですね。(あと、「貴族探偵」挫折しちゃったのはジャニオタ的にゴメンなさい 汗)


では、ここらで今更「ウチの夫は仕事が出来ない」って、どういうドラマだったんだろうという話をしてもいいでしょうか。え、今更? うん、書くタイミング失ってたんや…許して下さい。

まあまず、完全に薮くんきっかけで見始めましたよね。そして、すぐ「薮くんは、薮くんは、もっとカッコ良くて優しくて賢くてステキなんだから!」みたいなモンペ的な感想は抱きましたよね。悪役って言うほどでもなく、でもイヤーな奴っていう中途半端に難しい役。では、その中でこのオタクの中で「良かった!」って思うシーンをつらつら上げさせて下さい。司がイベントのお弁当手配を任される回。イベント会場で今から各自持ち場に移るっていう時に、田所くんの後ろ姿が映るんですよ。人は後ろ姿に全てが出る説。本当だな。この瞬間、カッコ良さだけがクローズアップされちゃうんだ。(全て記憶を頼りに書いてます。オタクEYEで見た記憶による) 次は、田所、司の胸倉掴んで怒るの回。赤いバッグを肩に担ぎ上げて、司氏を睨みつける田所さんがまあカッコ良くて。それから、ドリーとの出会いの回。ホラー映画について、お互いに「分かってない!」と言い合うシーン。実際の薮くんはけしてあんな言い方はしないでしょうが、好きなものにこだわりを持って語るという姿勢が薮くんぽくて、オタク満足しました。リトラか何かで、好きなことをばーっと語る薮くんを見せて欲しいものです。サッカーでも歴史でもいい。このオタクが知らないだけで、まだ深掘りしている分野があるのかもしれない。やぶっち先生を映像で見せて下され。

最後に、これは本編じゃないのですが、確か「日テレプッシュ」かな。違うかな(←ちゃんと録画調べれ)。今回のドラマについてインタビュー受けている薮くん。つまり、田所くんじゃなくて薮くんな訳です。あのね、顔が違うんです、当たり前だけど。こっちのカッコいい薮くんが本当の薮くんなんですよ!田所くんという役を演じるにあたり、自分の内面的な素敵さが滲み出ないよう殺してドラマの中の人物になりきっていたんですよね。フー!  じゃなくて、薮くんをこのドラマで初めて見た人に、本当のカッコ良さは伝わらなかっただろうななんて、考えちゃうのはモンペ的思考ですね。いかんいかん。

というように、見るきっかけになった薮くんの役どころについては満足してはいなかったんですが、「ウチの夫」自体は、ほわわーんと気楽に楽しんでおりました。全体に夢みたいな感じで、少女漫画読んでいるみたいな平和ーな世界。一応、登場人物が時として大変な目にあったりもするのですが、だいたい夢のようになんとかなっちゃうし。サーヤの妄想シーンも毎回楽しくて、「死んだ魚の目をしてた〜」が定番フレーズになったり、田所くんの妄想シーンも入ったり(いつ踊るのかと思ったら、薮くんメイン回が来たのは嬉しかった。しかも、振付師さんに感心されていて、当然ですわ!って誇らしかったですよね)、ついには妄想を飛び出して現実シーンでも踊り出したのには笑いました(結婚式の余興シーン。新郎新婦までおどってる 笑)。

それに、サーヤみたいな奥さん。それこそ夢だよね! あの毎回手の込んだお弁当。見た目も凝ってる。帰ってきたら、何品もオカズのある夕飯。飲み物も、お茶だけでなく、お手製レモネードみたいなものをガラスのストックケースに作ってる(スゴくお洒落なんだけど、あれ、冷蔵庫に入れていないから全く日持ちしない。そして、翌日のシーンにはちゃんと無くなってる。梅ジュースを作り置きする、などより格段に手間暇かかるはず)お家の中も広くはなさそうだけど素敵に整えられ、サーヤ自身も品のある可愛らしいお洋服にエプロン。それに、小姑や義父が急に泊まりに来ても受け入れてくれるの。急に電話が義姉から掛かってきて、「今お父さん東京駅だから。今日から泊まるから」って言われて、とーぜんやだーってなるんだけど、電話切ったら「買い出し行かなくちゃ」だって。出来た嫁過ぎるだろ。あぁサーヤの旦那さんになりたい…。だって、何があっても、まっすぐに自分のことを大事に見つめて受け入れてくれる奥さんだよ、しかも見た目が超絶可愛らしいんだー! 鐘と太鼓叩いて探しても普通いねーよ! 自分、性別女なんですけど、羨ましくて歯噛みしちゃったよね、というのは冗談としても、夢のような奥さんですよ。

全体に、現実にはありえないー!でも楽しー!ホンワカしてるー!って、このオタクがアイドルに求めていることと、ちょっと重なったんですよね。ありえないポイントは、かなりあります。正直言って。でも、ドラマだからな。これが社会派ドラマと銘打って、真正面から「低年齢期における父親の育児参加を考える」とか、「現代日本のワークライフバランス問題に警鐘を鳴らす」とか言われたら、いやいやいや、ってなったと思いますけど。

ただ、ドラマって何らか企画を通すためのテーマを設定している気がするんですよ。そうすると、上記の内容はかすっているはず。でも、内容はあまり現実的でないふわっふわしたほんわかコメディ。だから、あくまでそれで通すなら、最終回の司が講演者の代理に長々とお話するあのシーンはいらなかったかな…、急にどうした、と思ってしまいました。というのは個人的な感想です。ごめんなさい。あのシーンで泣けたという声も多々見かけました。


ただ、このドラマが企画に上がった背景としては、大変話題になった電通過労自殺の件や最近のイクメンブームがあることは確かと言っても良いのではないでしょうか。仕事だけが人生ではない。その一つとして、家庭や育児や、さらには例えば少年野球の監督したり、自宅で菌類を育てたり、なんてものが提示されていました。仕事ばかりだった土方さんは、奥さんとギクシャクしてしまって、なんて回もありました。でも、それを言ったら、サーヤも趣味が全て家庭に直結するものばかりなのが気になるところ。手描きのお弁当ノートや、育児用品リスト。手作りのよだれかけ。どれも素敵なんだけど、一つくらい家庭生活に全く関係ない非生産的な趣味を持っていたら、家出せずに済んだんじゃ、と思います。それこそ、アイドルにハマるとか、オススメだよ☆ サーヤ

「仕事だけが人生ではない」ことを提唱するなら、他も一貫して「〇〇だけが人生じゃない」で貫き通して欲しかったなぁ。働く女性としてカッコ良く描かれている黒川先輩が、未婚彼氏なし、仕事終わりはお酒って設定なのも前時代的だしなぁ。


ところで、突然ですが「『昭和の人生すごろく』のコンプリート率はすでに大幅に下がっている」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。急に何を言い始めたのかなって感じですみませんです。このオタクも、社内でちょこっと取り上げられたきっかけで、かなりな時間差で知ったのですが、今年5月に経産省の若手官僚たちが審議会に上げた「不安な個人、立ちすくむ国家〜モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか」という資料で提示され、炎上と言ってもいいような話題のなり方をしたんですね。まあ、炎上するのもわかります。実は、これ65ページある資料なんですが、散々問題提起するだけしておいて、解決策がほとんど提示されていないんですよ。タイトルを見たら、これ読んだら前向きに生きる方策が提案されてるのかな、と思うではないですか。ちょっと肩透かしと言うか、投げっぱなしかよ、「もう見逃し三振は許されない、今何とかしなくては」で終わるな、官僚に「国のあり方」について投げっぱなしにされた資料読まされた民間人の気持ち考えて、とは思うんですが。やっぱり「昭和のスゴロク コンプリート率は下がっている」っていうのはなかなかうまいこと言うたな、と。

じゃあ民間個人として考えてみましょうかね。そうしたら、やはりすでにそれぞれの生き方は多様性の時代に入っているわけで、モデル無き時代であるならば、こうじゃないといけないということにしばられる必要はない。ならば反対に、「仕事が人生の中心でもいい」とも言えるし、定年後もまだ働き続けてもいい。私は「仕事中心」と言える程の生活はしていませんが、出来れば定年後も働いて、ジャニオタも続けたいと思っています。(仕事が得られればですけどね…) そしてもちろん、サーヤみたいに専業主婦という生活もあり。(繰り返しちゃいますけど、非生産的な趣味は持って欲しいしジャニオタはオススメだよ☆) 「ウチの夫は、仕事が出来」てもいいし、出来ないのもありだし、自分が仕事が出来てもいい。いろんな人生パターンがあっていい。そして「人生の選択肢は沢山あるほうが良い」、モデル無き時代と言うならば。まで考えて、ん?何か聞いたことあるぞ、こういうこと言っている人いたぞ。ってなったよね。うん、誰でしたっけ。


自担だよー!!


もう、オタクなもんですみませんね、何でも、自担に結びつけちゃって。「人生の選択肢は多いほうがいい」と言えば、伊野尾さんでしょう。「ウチの夫は、仕事が出来ない」を見て、つらつら考えた結果、自担(伊野尾さん)の言う通りだよな、やっぱり、という結論にいたりましたよ、どっとはらい


(追記)

経産省 次官・若手プロジェクトの「不安な個人、立ちすくむ国家〜モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか」資料のリンクを貼ろうかな、と思っていたのですが、65ページあるPDFがいきなり開いちゃうのは、スマホから閲覧している場合、大変まずかろう、と思い、やめました。容量的にダメだよね。


(「ウチの夫は、仕事が出来ない」2017.7.8〜9.16)