楽しけり

新規が伊野尾沼で右往左往しています

そこが世界の全てではない。

女性に着て欲しい服だの水着だのは、心底テキトーに答えることで有名な伊野尾さんですが、一転大事なことは真摯に言葉を選んで伝えてくれる、皆さんご存知の通りです。

昨日のめざましでも、そんな伊野尾さんがいました。18歳以下の自殺者を日別に集計すると、9/1が一番多い。そんな日を前にめざましでは、樹木希林さんの講演の様子を取り上げていましたね。このオタクの心に残ったのは「笑ってみる」「不登校だって辛抱がいること」「必要じゃない人なんていない」。不登校って学校休んで宿題もしなくてラクしているかっていうとそうじゃない。学校がある時間に外に出たら、こんな時間にどうしたの?となって、うっかりしたら補導されてしまう。不登校の子にとって、夏休みなどの長期休みの何が嬉しいって、昼間に外を歩いていても、何も言われないから、と聞いたことがあります。学校に居場所がない、と感じているのに、夏休み終わったら、学校の外でも居場所がない。

いやいや、そんなことない。世界は学校だけじゃないし、隣近所だけでもない。誰かの居場所はいろんなところにあるんですよ。

一昨年2015年の8/26、鎌倉市の図書館がこんなツイートを出しました。

https://twitter.com/kamakura_tosyok/status/636329967668695040

大変な反響を呼んだので覚えている方も多いのではないでしょうか。「逃げ場所に図書館も思い出してね」そう、図書館だっていいんですよね。

昨日、伊野尾さんが言っていたのも少し要約しますが同じようなことです。「学校が世界の全てじゃないんだ、ということに気がついて欲しい。自分も学校に行きたくないと思うことがあったけれど、ジャニーズJr.の活動が気分転換になったり心を強くしてくれたりした。自分の居場所、居心地の良い場所が絶対にある。それを見つけて欲しい」

これを決して押し付けがましくなく、いつもの伊野尾さんらしい柔らかい言い方で、でも熱心に話してくれるんですよ。らじらーでも何回か同じようなことを伝えてくれていましたけれど。こんな言われ方したら、すんなり耳に入れることが出来てしまうのでは。

色んな媒体で「人生は選択肢が多い方がいい」と伝えてくれているのも、伊野尾さんが教えてくれる生き方の知恵。自分で退路を絶ってこれ一筋と決めた生き方は美しく、それを成し得ている人は素晴らしいし、憧れます。でも、そうでない生き方もあるよって、何とアイドルが教えてくれる、それが伊野尾さん。

人生が2択だと、どちらかダメならもうこれしかない、と考えてしまいますが、選択肢がもっとあれば追い詰められにくい。

くだらない例えをしていいでしょうか。麻婆豆腐作る予定だった日に冷蔵庫開けたら、誰かが冷奴にして豆腐を食べてしまったらしい。ヤツだ。もう麻婆豆腐つくれない!もう夕飯作れない!今夜の夕飯どーする! て、なっちゃう(?) でも、もし冷蔵庫の中に茄子があれば? 麻婆茄子にすればいいじゃないか。解決! これがもっと家の中に色々な食材があればあるほど、豆腐が失われたショックはなく、すぐさま別のメニューが作れるのです。すなわち、選択肢は多い方がいい。ちなみに、豆腐がないくだりは実話で、うちは食材のストックが少ない方なので、ショックは大きかったです 笑。


人によって頑張れる分野や場所は様々。今の学校やクラスで頑張るのが向いていなくても、終わりではないですよね。会社でも、同じです。向いていない業務で頑張り過ぎた結果、心身ともにダメージを受けてしまった人が、異動して業務や部署が変わったら、だんだん力を発揮しだした例を間近に見ています。ペンギンに陸上でチーターのように速く走れって言うのは無茶だけど、水中ならスイスイ泳げるように。


命が目の前にチラついたら、とにかくそのツラい場所から退避しよう。そこまででなかったら、他に居心地いい場所を見つけて今は時間を稼ごう。学校は幸い、卒業という時期がやってきます。学校が悪いのではない、自分も悪くない。たまたま体質に合わないだけ。そう考えてもらえたら。

ツラいことから逃げる癖をつけるのは良くない、という意見もあると思います。確かにそこは考えどころ。でも、学校に行くか、死ぬかの2択を考えている子どもがいたら、それどころじゃない。「学校に行かず生きる」という他の選択肢もあることを、強く提示したいですよね。

で、その次に卒業することを考えたらいい。


https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170830-00000091-sasahi-life&p=2

これは、「不登校新聞」の編集長の方の記事ですが、ご自分の経験からの「私の予想に反して学校へ行かないことは『人生の詰み』ではありませんでした」という言葉が一番刺さりました。義務教育でなくとも、高校は卒業した方がいい、出来るなら大学も、とやはり思っていたからです。それは、卒業していた方が、人生の選択肢の数が増えるから。特に企業に就職しようとした時に、これがあった方が楽だから。学歴がない場合でも、実力があれば、ということはもちろんあります。ただ、スタートラインに立ちやすいんですよね。と、考えている人にこそ、上記の記事を読んでみてもらいたいと思います。

あと、登校しない、という選択をした場合、早寝早起きだけは学校行っている時と同じようにして欲しいものです。睡眠のリズムが狂う→自律神経が乱れる→体調が悪くなる→メンタルに影響→ますます寝られない、というサイクルにはまると自分がツラい。居心地いい生活から、実態が大幅に離れてしまいます。これは基本中の基本として、もうおさえておいて頂きたいものです。


それと、「ツラい時に笑ってみる」ことについて。笑うなんてとても無理、という場合でも、ちょっと練習、くらいの気持ちで試してみるのはありだと思います。何故なら、人間の脳は騙されやすくて、身体行動として、笑う形に表情筋を動かしたり、笑い声を出すことによって、脳みそ側も「笑う」=「笑いが起こる感情」であると、誤認するそうなのですよ。あとは、無理に笑うと情け無い顔になるので、そんな自分を見て馬鹿馬鹿しくなって笑えたりもします。笑っているうちにむしろ泣けてきたら、涙を出して泣いてみるのもよし。涙には感情のお掃除効果があるそうですし、少なくともドライアイには効果的。無駄ではない。泣いてスッキリしたら、今度はもう少し笑えるかも。馬鹿みたいですか? だんだん、誰に届けたくて書いているのかも分からなくなってきましたが、まあ、これもこのオタクのライフハック。覚え書き程度に。


伊野尾さんのおかげで、ちょっと真面目に色々考えてしまいました。やたら長くなってしょうがないので、だいぶ端折りました。すみません。

「イノ調」も面白かったなー。寅さんの扮装似合っていましたし、取材先で色んな人にどんどん話しかけていく様子は、元・人見知りだなんて全然思えません。学校やだなぁと思ったりしていた人の、人見知りでマスクが手放せなかった人の今の姿。楽しいいのちゃんの姿を思い出しながら、さようなら。

(めざましテレビ 2017.8.31)


あ!もう一個だけいいですか。全然関係ない話です。圭人くんに、「蝉、ウェイ!」って押し付けてくる裕翔くんって最高じゃないですか。子どもか!程々にしておいてあげてねとは思うんだけど、様子がめっちゃ目に浮かんで笑いました。(昨夜のけとじゃんより)