楽しけり

新規が伊野尾沼で右往左往しています

「生誕祭」について。

先輩ブログで、「生誕」という言葉について触れていて、おおっ!となったので、勢いで書きますね。

もともと、細かい言い回しの違いに重箱の隅つつきがちなオタクです。その割に、過去のブログ見ると「jump」とか「ABC-Z」なんて書いていて赤面ものなんですけども。

例えば、「伊野尾慧でエゴサしたら、結構Hitして…」なんて見かけたとします。そうしましたら即座に、「はい、はい、キミ伊野尾さんじゃないよね?エゴサのエゴって、自分ってことだからね、間違っとるよ?」みたいな感じに脳内で突っ込んでいます。言葉って生き物なので、誤用の方が多数派となったら、そちらが正しくなってしまうと思っていますが、エゴサは何としても守りたい所存。エゴの意味がぶち壊れるではないか。

「言葉は生き物」の例をあげると、例えば戦後になって書かれたものでも「あら、こうやって使いまわせるのね、【経済】だわ。」などという言い回しを見かけることが出来ます。今なら、せめて【経済的】と言うところでしょう。もし今、お得というつもりで「経済ですね」などと言ったら、怪訝な顔をされるか「噛んだ」扱いされるところです。

国立国語研究所の過去の広報誌の1コーナー「暮らしに生きる言葉」の中に「立派の人」「普通な人」という記事がありまして、明治時代には「立派の人」という言い方が普通だったこと、近年では「普通の人」ではなく「普通な人」という言い方が増えていることが書いてあります。2006年の記事ですが、2017年の今、「普通な人」という言い回しは、それこそ普通に使うよなーという印象。そして、別記事にも最近気になっていたことがありました。近頃「備忘録」じゃなくて、「忘備録」っていう言葉を見かけるなぁ、間違っていないか?と思っていた訳です。そうしたら、2008年の記事に、載ってた!うろ覚えの言葉として上がっており、インターネットのホームページやブログで見かけるが、手書きならともかく「ぼうびろく」では変換できないのに、わざわざ一文字ずつ漢字に変換してまで「忘備録」と入力しているのだとしたらちょっと不思議な気がします、とあるのですが、2017年現在、「忘備録」は手元のiPhoneでバッチリ変換することが出来るのです。もちろん「備忘録」も変換出来ます。しかし、もしかしたら今は「備忘録」から「忘備録」への過渡期であって、ワタシが生きているうちに「昔は備忘録って言ったのよ」なんて孫に向かって話す未来が訪れるかもしれないのです。なんてことだ!(備忘録派 笑)

で、最初の話に戻りますが「生誕祭」という言葉。生誕とは、本来既に亡くなっている人に対してしか使わないものなのですが、ワタシは、実は違和感なく使っていました。「オタク用語」だと思っていたからです。ジャニオタなりたての頃、この「生誕祭」の存在を知ってビックリしました。だって、本人がいないのにですよ。部屋を飾って、バースデーケーキ用意してお祝いするんですよ。それも、相当凝ったケーキを用意したり、部屋の飾りつけもむちゃくちゃ綺麗で凝っている力の入れよう。本人不在の誕生日会やるって、ジャニオタって深い、面白いなこりゃと思いました。そして、同じアイドル界隈でも、握手会などを行う女子ドルだと、本人がいる状態で「生誕祭」が行われます。握手会の会場で、休憩時間に「生誕祭実行委員(なんとファン!)」がお花や飾りを運び込み、そのメンバーに因んだ曲を流し、仲良しのメンバーがお祝いの手紙を読み、本人も抱負など述べるのらしく、これは参加したことがないので伝聞ですが、ジャニーズでこんなイベントされたら大変です。でも、生誕ブースなどというものが設けられていて、ファンからのバースデーカードをそこで集めてアルバムにまとめるなんていうのは、ちょっと羨ましい気がしますね。ネット上に例えば乃木坂だったり、AKBなどの「生誕祭レポ」があるので見てみるのも面白いと思います。実は上司がかなりのドルオタで、先日の総選挙では、投票初日と開票日には休暇取っていました 笑。何でも、選挙対策委員なんだそうです。推しに良い順位を取らせてあげるために、どう票を割り振っていくか考えなくちゃいけなくて大変らしい。でも、初日に新潟の割と無名な子がいきなり1位スタートして、スポーツ新聞に大きく取り上げられていましたよね。あれも、その子を推しとするファンたちの戦略で、最終的な順位ではなく話題になることを狙ってとにかく初日ぶち込んできた訳ですから、結果として大成功、きっと選対委員のみんなで祝杯あげたことでしょう。上司の推しは、確か博多の子だと思うので、結果どうだったのか。休み明け何となくゲッソリしていたので聞けずにいます。上司のために言いますと、仕事は魔法のように素晴らしく出来るのと根回し上手なので、選挙だの生誕祭だので休暇取っても支障が出ないところは非常に見習いたいです。ただ、ご家族には本当は遠征なのに、仕事の出張で大変だって言っている。それはズルい羨ましい 笑。

話逸れました。そんな上司がいて、「生誕祭」は耳馴染みのある言葉だったのです。ドルオタ界とジャニオタ界、どちらが先に使いはじめたのかは分かりませんが、それぞれ異なる方法で開催しながら、呼び名は共通。さらに、「跡部様生誕祭」などもネット上で見かけたので、二次オタの皆さんにも広まっているようです。そもそも、ジャニオタドルオタ兼任の方ってよく見かけますし、JUMPなんて「二次元が三次元」みたいな人々の集まりなので、二次オタさんとの親和性も高いと想像しています。その辺りで混じりあって、それぞれ異なる現場ながら、同じように「生誕祭」と言っているのだろうなと思っています。

ただ一つ気を付けなくちゃいけないのはやはり、例えば上司などに「お子さん今日お誕生日なんですか。ご生誕おめでとうございます!」とか言っちゃわないことでしょうか。ドルオタ上司しか、許してもらえなさそうですよね 笑。